大阪の茶室で楽しむ万緑

初夏になり、木々の緑が鮮やかになってきました。
春は東風がもたらす一方、夏は南からの薫風がもたらすと言えます。
風に乗って、ほととぎすのような渡り鳥も日本に飛来します。
かつては、南蛮物として、南蛮粽花生や南蛮縄簾水指などの道具ももたらされました。
茶室では、趣向で、風とともに南蛮物も楽しむことができます。

以下のような趣向でお茶を楽しみました。

寄付待合
軸 杉森新樹之図 日比野白圭筆
色紙 「座りたる朝のかゞみにふわふわと 五月のそらの雲のうごける」 柳原白蓮筆

本席
軸 薫風自南来 泰道老師筆
花 紫丁華 南天
花生 南蛮粽
敷板 黄金壇薄板
香合 堆朱鳳凰紋香合 清代(嘉慶ー道光)
釜 万代屋釜 敬典造
風炉先 更紗(バティック) 紺々堂製
棚 玄々斎好 更好棚 可映造
水指 南蛮縄簾水指 15ー17世紀
茶碗 井戸写 鈍阿造
古袱紗 撫子紋
茶入 飴釉楽鮟鱇 中印 了入造
仕覆 時代印度更紗 小林泰湖仕立
薄器 キンマ中棗 筑城筑良造
茶杓 ほととぎす 三代瓢阿造
蓋置 染付松竹梅絵蓋置 三浦竹泉造
建水 唐銅フエゴ 淨雲造
水次 腰黒薬缶 古宇小品堂製
主菓子 風薫る 福壽堂秀信製(大阪)
銘々皿 大聖寺伊万里

茶碗 青雫鋳掛茶碗 「鬱金香」 鈴木明造
替  鉄仙図茶碗 水出宋絢造
茶杓 清風 宗巨造
干菓子 藤 牡丹 河藤製(大阪)
干菓子器 四方盆 煌又造

それでは、皆様も新緑をお楽しみください。

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大阪の茶室で楽しむ万緑” に対して 2 件のコメントがあります

  1. いま より:

    白蓮の和歌、目に浮かぶような爽やかな情景ですね。GWの逢引き前でしょうか(笑)
    鮟鱇茶入と南蛮水指、拝見できる機会を楽しみにしています!

    1. sehbi-an より:

      雲の動きと柳原白蓮の心の動きを重ねているのでしょうね。宮崎龍介との約束があったのかもしれません。
      池田館長にも話しましたが高士観月図の掛軸を買いました。これを待合に掛けて、鮟鱇茶入と南蛮水指なども使って観月の趣向で9月から11月の都合の良い日に当庵で茶会をしますか?

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