『茶杓百選』
先日、古書祭りに行った際に、西山松之助の著した『茶杓百選』(淡交社、1991年)を購入しました。
現在、入手しづらくなっているようで、そして、実際に店頭にて初めて手に取ったため、この機会を逃したら買えないかもしれないと思い、買いました。
とてもマニアックなもので、長い歳月を掛けて測った100本の茶杓の寸法が記されています。
それも、茶杓本体だけではなく、筒の寸法も併記されています。
これを読み解くと、時代時代のデザイン上のトレンドや様式が見えてくると思われます。
茶杓の銘の付け方として、(1)故事に因むもの、(2)名所・旧蹟に因むもの、(3)素材・形状に因むもの、(4)慶弔を表すもの、(5)季節に関係するもの、(6)奇をてらったもの、に分けられます。
昔の銘には、興味深いものが多いと感じられますが、それは、現代人よりも古典の教養がまさっていたからではないかと考えられます。
それでは、茶杓に関して一考してみてはいかがでしょうか。