蛍狩り
蛍の飛び交う時季となりました。
清少納言の『枕草子』には、蛍に関する有名な記述があります。
「夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、蛍の多く飛びちがいたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、をかし」
それ以外にも、王朝文学には蛍がよく登場しており、人々に親しまれていたことがうかがえます。
ところで、蛍の発光は、ルシフェラーゼという酵素が関係しています。
そして、発光する化合物はルシフェリンというもので、これがルシフェラーゼによって酸化されてオキシルシフェリンとなり、励起状態から基底状態になる際に光を出します。
ホタルには実は多くの種類が存在して、40種類以上が日本には生息しています。
その中でよく知られているのが、ゲンジボタル、そして、ヘイケボタルです。
ところで、以下のようなお菓子を食べて、お茶を楽しみました。
軸 渓声山色 盛永宗興老師筆
花 蛍袋
花生 宗旦好虫籠 二代瓢阿造
菓子 銘 五彩こはく 豆政製
菓子器 螺鈿塗四方盆 青紫園造
それでは、渓谷などの清流に蛍を見に行かれてはいかがでしょうか。