棚点前に用いる棚とは、風炉の時期には風炉の隣など、炉の時期には点前畳の向こうに置いて、水指や薄器などをここに置きます。

そして、点前が終わった際に、棚に道具を荘り置きます。

 

家元の好み、流派などにより、いろいろな種類の棚が存在します。

そのため、棚によって扱いが違ってくることがありますが、規則性があるため、それに則って対応することが可能です。

 

水指が予め棚に置いてあるか、運び出しするかで、置き棚と運び棚に大別されます。

棚の根本は台子にあるため、杓立に柄杓を戻すイメージで、置き棚では湯返しをします。

他方、運び棚には地板がないものが多く、水指と畳が直に接していて、柄杓は湯返ししません。

 

それから、脚の数も扱い方に関わってきます。

2本脚であれば、片口で水を注ぐ際に水指の位置はそのままで、蓋を左横に立て掛けます。

4本脚であれば、薬罐で水を注ぐ際に水指を手前の畳に出して、蓋を左横に立て掛けます。

3本脚であれば、水次で水を注ぐ際に水指を地板の手前まで動かして、蓋を3手で手前に立て掛けます。

杉棚は3本脚のように扱って片口で水を注ぎます。

 

棚点前をしていると、自分の好きな棚というものが存在するものです。

その棚を使って、お茶を点てるのはとても楽しいことではないでしょうか。

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