古袱紗
古袱紗(古帛紗)は、いろいろな裂地が使われていて拝見するだけでも楽しいものです。
使い方としては、道具の下に敷いたり、場合によっては道具を清めたりします。
また、流派によっては古袱紗を用いないところもあります。
茶碗荘では、茶碗の下に敷きます
茶入荘では、茶入の下に敷きます。
茶杓荘では、半分に折った状態で茶杓の下に敷きます。
また、茶箱でも、客に出すときに茶碗の下に敷きます。
濃茶で楽茶碗以外の場合は、客に出すときに茶碗に添えて出し、客は茶碗の下に敷いて飲みます。
薄茶の点て出しでは、茶碗の下に敷いて運びます。
このようにさまざまな場面で古袱紗は、活躍しています。
鮮やか裂地で作られているので、御所篭を用いて、古袱紗を4枚使う点前は、色紙点と呼ばれています。
興味深いことに、裏千家13代家元の円能斎が再興した大円之真では、古袱紗を使って道具を清めます。
古くは奥秘台子などにおいて、古袱紗が袱紗のように使われていたことがあることを示唆しています。
1枚の古袱紗をほどいて、茶入の仕覆を1つ作ることができます。
お気に入りの茶入のために、お気に入りの裂地が使ってある古袱紗で仕覆を作るのも面白いものです。