雪に因む銘のお菓子

茶の湯の楽しみの1つに、お菓子があるのではないでしょうか。

この時季に相応しい、銘が雪に関連するお菓子が多くあります。

 

主菓子では、初雪、雪餅、柴の雪、白雪、雪の朝などが知られています。

干菓子では、雪輪、雪華などが知られています。

 

いずれのお菓子も、それを製作する菓子職人によって様々な表現系があります。

 

雪輪は、雪の結晶から取られたデザインで、円形に6ヶ所、小さく丸の凹みが対称的に配されています。

古くから雪の結晶が六角形であることが知られており、日本では平安時代から雪輪模様が使われてきました。

 

雪華も、雪の結晶をデザイン化したものですが、雪輪よりも忠実に雪の結晶を表現しています。

古河藩4代藩主土井利位(としつら)は、顕微鏡を用いて雪の結晶を観察して『雪華図説』を1832年に刊行しています。

これを参考にして、蒔絵師の原羊遊斎(ようゆうさい)が国重要文化財である「雪華文蒔絵印籠」を製作しています。

そして、これを踏まえた雪華のデザインは、着物や小物などに取り入れられて、庶民の間でもとても人気となりました。

 

それでは、雪に因んだお菓子を食べて、お茶を頂くことにしてみてはいかがでしょうか。

それから、実際に雪の結晶を観察できたら面白いと思います。

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