炉縁
炉縁は、畳を切ってその下に炉壇を入れた際に、炉壇の上に置く枠のことです。
大きさは規格化されていて、外寸が424mmとなっていて、縁の巾が36mm、高さが67mm、面取が9mmとなっています。
「炉縁 炉の寸法、往古は一尺五寸六分もあれども紹鴎より一尺四寸に定む、利休も此方を用ゆ、今は此寸法也、六尺三寸の畳の九つ割二つ分也」というように『茶道筌蹄』に書かれており、武野紹鴎と千利休により、炉と炉縁の寸法が定められたようです。
現在では規格化されて、どの流派でも炉縁の寸法は同じです。
但し、裏千家では、大炉というものがあり、これに用いる炉縁は規格外になります。
とはいうものの、各流派、および、家元のお好みによって、面取り幅や蒔絵文様などに違いがあります。
木地縁と塗縁の2種類に分けられます。
小間では木地縁、広間では塗縁を用いることになっています。
木地縁には、桑、栗、桜、黒柿などの木が使われます。
黒柿の杢目は自然のものですので、なかなか杢目の見事なもので炉縁となるものは得がたいです。
塗縁には、無地と蒔絵があります。
真塗、溜塗、掻合塗、朱塗などがあり、蒔絵も様々な文様があります。
炉の季節の茶会に行った際、炉縁も見所の1つです。
どのような炉縁が使われているか、楽しみにしてみてください。