一閑張細工師 飛来家
飛来家は、千家十職に名を連ねる一閑張細工師で、棗、香合、茶箱、棚、縁高などの茶道具を製作しています。
一閑張とは、木型に和紙を幾重にも糊漆で重ねて張り、型から抜いて柿渋や漆を塗ったものです。
飛来家の当主は、代々、一閑を襲名しています。
初代一閑、(万暦6年(1578年)- 明暦3年(1657年))
二代一閑、(? – 天和3年(1683年))
三代一閑、(? – 正徳5年(1715年))
四代一閑、(? – 享保18年(1733年))
五代一閑、(? – 寛保元年(1741年))
六代一閑、(? – 延享3年(1746年))
七代一閑、(? – 寛延3年(1750年))
八代一閑、(? – 宝暦3年(1753年))
九代一閑、(? – 天明8年(1788年))
十代一閑、(? – 文政13年(1830年))
十一代一閑、(寛政3年(1791年)- 明治5年(1872年))
十二代一閑、(文化13年(1816年)- 明治30年(1892年))
十三代一閑、(安政6年(1859年)- 大正2年(1913年))
十四代一閑、(明治27年(1894年)- 昭和52年(1977年))
十五代一閑、(大正15年(1926年)- 昭和56年(1981年))
十六代一閑、(昭和38年(1963年)- )
初代一閑は、明から渡来して寛永年間に帰化し、一閑張を始め、千宗旦に見出されました。
西湖飛来峰下の出身であるので、飛来を名乗りました。
十一代一閑は、初代以来の名人と言われました。
一閑張が軽いのが特徴ですので、茶席で出合った際は手にとってみてください。
棗や縁高などによく一閑張のものが使われます。