建水

建水(けんすい)は、茶碗を清めた際などに水や湯を捨てるための道具です。

 

こぼし、水翻(みずこぼし)、水覆(みずおおい)とも呼ばれます。

 

もともとは、唐金の皆具の1つとして、中に蓋置を入れて飾られていました。

それが、独立して使われるようになるとともに、他の素材でも造られるようになっていきました。

 

金属、陶磁器、木地という素材があります。

金属には、唐金、砂張、南鐐、毛織などがあります。

陶磁器には、各地の窯で焼かれた様々なものがあります。

木地には、曲建水などがあります。

 

また、基本的には口がありますが、建水の形もいろいろとあります。

これは見立てによって様々なものが建水として使われたからであると考えられます。

 

見立ての一例として、南蛮ハンネラ建水は、17世紀にタイ、アユタヤで造られて使用されていた生活雑器を建水に見立てたものです。

南蛮島物であるハンネラは、建水の他に、水指や花入に使われました。

 

皆具のときや桑小卓での平建水以外には、荘られることもほとんどありません。

 

建水を水屋に持って帰る際には、通常とは反対に回って後ろを向きます。

なるほど、建水は煎茶道では納汚や滓盂とも呼ばれていますので、得心できます。

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