象牙

象牙は、細工物の材料として古くから珍重されてきたものです。

非常に硬い材質ですので、とても緻密な細工を施すことができます。

 

そのため、根付、印籠、櫛、髪飾り、箸、印鑑、三味線のバチなどの原材料として使われてきました。

そして、茶道具にも、象牙が使われています。

茶杓や茶入の蓋が直ぐに思い起こされます。

 

しかし、アフリカゾウは、密猟と象牙の違法取引によって個体数を減らし、絶滅が危惧されました。

そこで、1990年に、ワシントン条約で象牙の国際取引は原則禁止となりました。

更に、1992年に、国内において、種の保存法を制定して、違法な国内取引を取り締まっています。

その結果、日本では、生牙(原木)、磨牙、彫牙のような全形を保持した象牙は、譲渡ができなくなりました。

但し、茶杓や茶入の蓋が個人で購入する分には、問題はありません。

 

こうした成果によって生存個体数が増えて、絶滅の可能性は低くなり、1999年と2009年には自然死したアフリカゾウの象牙が日本に輸入されました。

 

象牙には、縞目模様と年輪模様を持ち、象牙の場所によって模様が違います。

先端にいくほど、縞目模様が細かくなります。

 

貴重な象牙の使われている茶杓や茶入の蓋を大事に使っていこうと思います。

天然の1点物として、どのような模様をしているか見てみますか。

 

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