光悦十作
光悦十作は、本阿弥光悦の造った代表作となる10個の茶碗です。
以下に、光悦十作を挙げます。
黒楽茶碗、「黒光悦」、「喰違」、「鉄壁」、「不二山」
赤楽茶碗、「加賀光悦」、「有明」、「障子」、「雪片」、「ヘゲメ」、「毘沙門堂」
「黒光悦」
千家3代の宗旦から乞われた光悦が、「鉄壁」ととともに造った茶碗と言われています。
宗旦は、宗旦四天王の1人である藤村庸軒にこれを譲りました。
銘は、光悦の造った黒楽茶碗というそのままになります。
千宗旦―藤村庸軒―村山龍平
香雪美術館蔵
「喰違」
茶碗の形がずれたような感じになった感じであるため、この銘があるようです。
個人蔵
「鉄壁」
光悦七種にも採択されています。
光悦七種の記事を参照してください。
「不二山」
光悦七種にも採択されています。
「加賀光悦」
銘の由来は諸説あるようですが、加賀の土を使ったなど、信憑性に欠けます。
重要文化財
仙叟―中村蔵之釉―冬木喜平次―松平不昧―相国寺
相国寺承天閣美術館蔵
「有明」
有明の銘を持つものは多くあります。
赤楽の釉が有明のようなので、この銘があると思われます。
滴翠美術館
2017年9月25日に、古田織部美術館は、江戸幕府の老中水野忠之らが所有した「有明」を再発見したと発表しました。
この茶碗は、筒状ではない他の「有明」と違って筒状をなしており、文献と形状が一致しているため、光悦十作として認知されているものであると考えられます。
2018年1月14日まで同美術館で開催されている「織部と光悦II」展で、この茶碗が展示されているようです。
「障子」
光悦七種にも採択されています。
「雪片」
光悦七種にも採択されています。
「ヘゲメ」
本阿弥光律―片山吉右衛門―酒井清兵衛
関東大震災で焼失。
「毘沙門堂」
光悦七種にも採択されています。
光悦の作とはいえ、詳細が不明な茶碗もあるようです。
まずは、有名な作品を押さえておきたいものです。
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