大暑
本日は、二十四節気の第12である大暑です。
暑気いたりつまりたるゆえんなれば也
大暑(たいしょ)は文字通り、暑さが最も時期ということです。
地球温暖化の影響か、特に近年は暑さが厳しくなっています。
また、都市部のヒートアイランド現象のせいで内陸部では、更に暑さが増しているようです。
そのため、どうしても涼が求められます。
その最も合理的なものが、打ち水です。
まず、生理クーラーというものがあって、体が冷やされて涼しく感じる仕組みがあります。
つまり、暑いときに汗をかきますが、その汗に風が当たって気化する際に気化熱が体表面から奪われます。
その結果、熱が奪われたために涼しく感じるのです。
生理的、物理的な涼です。
団扇や扇子で自身を扇いだり、扇風機や自然の風に当たったりすると涼しいのは、この原理のためです。
これと同じ原理が打ち水で得る物理的な涼感なのです。
更に、視覚的な涼感が打ち水にはあります。
液体である水が暖かい地表に撒かれた際に、風が当たることで水が気化して水蒸気となります。
このとき、気化熱が地表から奪われますので、地表の温度が下がるのです。
また、地表面の温度よりも温度の低い水が撒かれるだけででも熱の移動が起こって温度は少し下がります。
視覚的、物理的な涼です。
それから、風が当たることは重要です。
風のないときの洗濯物がなかなか乾かないことを思い出していただければ、ご理解してもらえると思います。
物理実験として、暖められた地面に打ち水をしてその効果を確認してみてください。