七夕

七夕は五節句の1つに数え上げられています。

 

7月7日の夜に、天の川に隔てられた牽牛(彦星)と織女(織り姫)が年に1度だけ会うことのできるという伝説に因んだ年中行事です。

 

牽牛と織女の名が最初に現れるのは、春秋戦国時代の詩を集めた『詩経』のようですが、物語性はなく、牽牛が実際に牛を引くわけでもなく、織女が実際に機織りをするわけでもないと民の嘆きが語られているだけです。

 

6世紀、梁の宗懍の撰である『荊楚歳時記』に、漸く七夕としての逸話が描かれます。

 

「七月七日、爲牽牛織女、聚會之夜。是夕、人家婦女、結綵縷、穿七孔針、或以金銀鍮石爲針、陳几筵酒脯瓜果於庭中、以乞巧。有喜子網於瓜上、則以爲符應。」

(七月七日ハ、牽牛織女、聚会ノ夜ナリ。是ノ夕、人家のノ婦女、綵縷ヲ結び、七孔ノ針ヲ穿チ、或イハ金銀、鍮石ヲ以テ針ト為シ、几筵、酒脯、瓜果ヲ庭中ニ陳ネ、以テ巧ヲ乞ウ。喜子ノ瓜上ニ網スルコト有レバ、則チ以テ符応ト為ス。)

 

それから、鵲(かささぎ)の橋とは、牽牛と織女を会わせるために鵲が羽を並べて渡れるようにしたものです。

拾遺和歌集や続古今和歌集のような勅撰和歌集にも登場しますので、意外と古い伝承であることが分かります。

『淮南子』の類本である『白氏六帖』にある「烏鵲填河成橋而渡織女」(烏鵲河を填めて橋を成し、織女を渡らしむ)が基となっているようです。

 

それでは、七夕の短冊にどのような願いを書きますか。

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