芒種
本日は、二十四節気の第9となる芒種(ぼうしゅ)です。
芒(のぎ)とは、稲や麦などのイネ科の植物において形成される、種子の先端にある針状の突起構造物のことを元々指します。
種子を包む籾である頴の中央部分の維管束が伸びたもので、芒の表面には細かい棘があって鳥などから食べられるのを防いでいます。
また、この突起が動物に絡まって種子を拡散させるのに役立っています。
他方、イネ科の植物の総称ともなっています。
ですので、芒種とは、イネ科の植物の種まきの時期となったことを表しているのです。
漢字の部首である「のぎへん」の「のぎ」はイネが実った穂先の様子を表しています。
稲、穂、稔、穣、秋、穫、積、秤という漢字は、芒種の結果であると言えます。
更に、稼、秩、科、税、租という漢字が字形列として時系列的にその後に来ます。
しかしながら、収穫に際しては、芒は邪魔となるので、有芒から無芒へと変異したものを人類の歴史の中で選別されていったようです。
また、転じて、芒は細くとがったものを指すようになりました。
例えば、五芒星のような陰陽道でものです。
正五角形の対角線を全て結んだもので、確かにヒトデのような突起があります。
農耕民族にとって、芒種はとても重要なものです。
さて、皆様はどんな種を蒔かれるでしょうか。