八十八夜
八十八夜とは、雑節の一つで、立春を起算日として数えて88日目に当たります。
五節句や二十四節気以外の季節の変わり目を示すもので、日本の気候に合わせて設定されています。
「霜なくて曇る八十八夜かな」
正岡子規
八十八夜の別れ霜、という言葉があるように、春から夏への移り変わりとなる節目となっています。
農家はこれを目安に、苗代作りや種まきをします。
米は分解すると、八十八となります。
また、八十八夜を身近にしているものは、唱歌の「茶摘」ではないでしょうか。
「夏も近づく八十八夜はちじゅうはちや
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘じゃないか
あかねだすきに菅すげの笠かさ
日和ひよりつづきの今日此頃きょうこのごろを
心のどかに摘みつつ歌う
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本の茶にならぬ」
ちょうど、新茶、別名、一番茶を摘む時季と重なっています。
二番茶や三番茶と異なり、カテキンやカフェインが少なく、とてもまろやか味がします。
もう八十八夜ですので、もう幸せなった方もおられると思います。
本格的に、暖かくなっていくことでしょう。