名竹芸家 二代瓢阿

池田瓢阿は、黒田正玄と並ぶ竹芸家です。
二代池田瓢阿は、大正3年(1914年)に大阪に生まれ、平成15年(2003年)に亡くなった竹芸家です。
昭和8年(1933年)に19歳で二代目を襲名しました。

 

その長男は漆作家である池田巌、次男は三代瓢阿です。
平成10年(1998年)に隠居して、瓢翁と号しました。

 

初代瓢阿と同様に、益田鈍翁の薫陶を受け、名物の写しなどの作品を制作しました。
鈍翁の側にいるだけあって、作品の出来は非常に素晴らしいです。

 

余技に優れ、竹芸以外にも才能を発揮しました。
陶芸、蒔絵、執筆などの腕前はまさに玄人の領域です。
高麗物などの古陶磁の写しは、あたかも本物のようです。
そして、焼き物には、瓢箪の印が刻まれていることが多いです。

 

その人となりは、著書『骨董巷談』によく表されています。
とてもユーモアに溢れた方のようです。
『瑞籬の香木』、『風流遍歴』など、その他の著作も、研究熱心な瓢阿の精神が溢れています。

 

昭和31年(1956年)に竹芸教室「竹楽会」を設立して、竹細工を指導するなど、竹芸の普及にも尽力されました。
この教室は、三代瓢阿によって現在も続いています。
いずれも優れた竹芸と余技を見ると、何事も真面目に取り組むという姿勢には、必ず結果が伴うということが理解されます。

骨董巷談―古美術をめぐる恋と欲の物語

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