すのこの床板になっているファミリーベッドがあるようだけど?
■すのこの床板になっているファミリーベッドがあるようだけど?■
■疑問確認■
ファミリーベッドには、マットレスの下が、すのこになっているのがあるけれど、なぜなのかしら、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。すのこは、湿気の通気口となっていたのです。
■家族全員で寝たいというニーズ■
子どもが小さい家庭では、家族一緒に寝たいと考えている家庭が少なくありません。実際、布団を敷いて同じ部屋にて全員で寝ているということが行われています。
ところで、最近は、ベッドで睡眠をとることが一般化してきています。しかし、床に並べて敷ける布団と違って、ベッドは同じ一面の高さで寝ることは難しいものです。
大概の場合、幾つかのベッドを寝室に置いて寝ることになります。これが、狭いという住宅事情を抱える日本の家屋において、部屋に収まりきらないこともあるのです。
そのため、念願を果たすためにも何かしらの工夫をする必要があります。
■ファミリーベッドというもの■
最近、幼子を抱えた家庭で人気を博しているベッドに、ファミリーベッドというものがあります。これは通常サイズのベッドを金具で連結したもので、連結ベッドとも呼ばれています。
ベッドを2台並べているため、ベッドの面積が拡大しています。それによって、家族全員で同じベッドの上で寝ることができるのです。
このため、連帯感が日々、形成されていくことになります。
3人家族の場合、幅が210 cmから240 cmあれば、ゆったりと眠れます。また、4人家族の場合、幅が240 cmから280 cmあれば充分な広さとなります。
実際のところ、このファミリーベッドという名称からも推し量られるように、小さな子どものいる家族で使われることを開発コンセプトとして造られたものです。
そのため、単に寝られるだけではなく、安全に関しても配慮がなされています。
つまり、ベッドから転落してもいいように高さが低く抑えられています。それだけではなく、健康的に使用できるような工夫が施されています。
それは、湿気対策です。
■睡眠時の汗■
驚異的なことですが、実は、ヒトが寝ている間、約200 mLもの汗をかいているのです。これは、起きているときよりも寝ているときの方が体温の設定温度が低いために、汗をかいて体温を下げようとしているのです。
そのため、夏だけではなく、冬でも汗を睡眠中にかいているのです。
そして、気になるのが、コップ1杯にも及ぶ汗の行方です。
起きてそのままにしておくと、寝具に籠もった汗に基づく湿気が原因で、カビやダニが発生することになります。
これでは、健康的ではなく、安眠もままなりません。
■カビやダニによるアレルギー反応■
カビやダニが発生することが、非健康的である理由は、カビの胞子、ダニの脱皮殻、ふん、死骸、そして、ダニそのものがアレルゲン(抗原)となってアレルギー反応が引き起こされるのです。
つまり、ぜんそく、接触性皮膚炎などの症状が見られるのです。従って、カビやダニの発生しない環境をファミリーベッドに整える必要があります。
まだ生体防御機構が発達中である幼児のためにも、衛生面ではとくに気を付けなければいけません。
まず、カビやダニの好む環境である高温多湿を解消することが賢明です。
■すのこの床板■
ファミリーベッドで、3人から4人の人数が寝ると汗の量は、それだけ増加します。そのため、湿気対策が重要となります。
その1つが、マットレスを敷いている床板が、隙間のあいているすのこ状になっているというものです。
この隙間を通り道にして、湿気が行ったり来たりするのです。そのため、マットレスと床板の間に湿気が滞ることがなく、カビやダニの発生を防ぐことができるのです。
ファミリーベッドは、高さを低くしているので、床板下は、フレームと床板で囲まれた空間となっています。それ故、床板に隙間が空いていることで、一端、この空間に入り込んだ湿気がやがて隙間を通って上部に蒸散していくのです。
■通気孔付きマットレスとの相乗作用■
床板がすのこになっているだけではなく、マットレスの脇に通気孔が開いていることで、ここを通じて湿気が室内に逃げてゆきます。
これは極めて効果的な湿気対策と言え、まず、床板下に湿気が移動することなく、室内に逃がすルートが確保されていることになります。
■こまめなマットレスの上げ作業と、掃除機による掃除■
受動的な湿気の発散だけに頼るのではなく、能動的な湿気の発散をすることで、更に効果的に湿気を飛ばすことが可能です。
つまり、こまめにマットレスをあげて、床板に風を当ててあげることです。これにより、普段はなかなか外部と接触しない箇所も解放されて、そこに籠もっていた湿気が蒸散されます。冬場であれば、戸外の方が乾燥しているので、窓を開けておくと早く乾燥します。
そして、マットレスを上げたついでに、床板に戻す際はローテーションして置くことで、一箇所だけに重みがかかることを防ぎ、マットレスを長持ちさせることができます。
また、マットレスを上げた際に、掃除機でダニやそれに付随する死骸や脱皮殻を吸い取るとともに、ダニの餌になる髪の毛やふけを取り除くことも大切になります。
マットレスや布団に掃除機をかけるコツとしては、ゆっくりと吸い口を動かすことで、確実にダニなどを吸い取ることです。
■まとめ■
以上より、ファミリーベッドの床板がすのこになっているのは、就寝時の汗が籠もるのを防ぐためです。その隙間が湿気の通り道となって、やがては室内空間に蒸散していきます。
これによって、アレルギー反応の原因となるアレルゲンを生み出すカビやダニの発生を抑えることができます。
そして、通気孔のあるマットレスを用いると、相乗的に湿気を飛ばすことが可能です。更に、マットレスをこまめに上げて、風を当ててあげることも大切になります。
それでは、床板がすのこになっているファミリーベッドを使って、精神的にも、衛生的にも、健康的な眠りを享受してください。
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