フロアベッドを底上げできないものかしら

■フロアベッドを底上げできないものかしら■

▪お悩み確認▪

フロアベッドが低いのはいいのだけど、カビが生えたりするかもしれないので、もう少し高くできないものかしら、というお悩みを持った方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。

 

▪人生の多くを過ごす寝室

住宅において快適な環境を整えたい場所として、リビングや寝室という長い時間を過ごす部屋が挙げられます。特に、寝室は、睡眠をとる場所であるため、累計すると人生の3分の1にも及ぶ途方もない時間を過ごすことになります。

従って、疲れを残さないようにするためにも、安眠が確保できる環境を寝室には整えたいものです。

しかしながら、日本の住宅は狭いため、その中にある寝室も狭いものとなっています。そのため、通常のベッドを置いた際には圧迫感や窮屈感を感じる人も少なからずいます。

また、寝ている際には汗をかくので、メンテナンスがよくないとカビやダニが発生することにもなりかねません。そうなると、カビやダニから生じるハウスダストをアレルゲン(抗原)とするアレルギー反応が起こり、随分と厄介な思いをしてします。

 

このように、寝室にはストレスの元になるものが存在しますので、深い眠りを得るためには何かしらの対応が求められます。

 

▪フロアベッドというもの

寝室の狭さからくるストレスを解消するものがフロアベッドと呼ばれるものです。これは、超低床のベッドであるため、寝室に占める空間容積が通常のベッドに比べて少なくなっています。

そのため、フロアベッドの置いてある寝室は、天井が高く、そして、広く感じられるのです。それ故、窮屈感というストレスを感じることがなく、リラックスすることができます。そして、心地よい眠りがもたらされるのです。

 

寝ている間にかく汗が寝具に籠もることでカビやダニが発生する危険性に対して、フロアベッドは床板をすのこ状にすることで対応しています。

つまり、すのこの隙間から湿気が蒸散していくのです。寝具の湿気による弊害が緩和されます。

 

▪フロアベッドを高くしたいというニーズ

セッシュ、ないしは、セッシューという言葉があります。これは、映画などの撮影において、背の低い俳優が背の高い俳優と共演する際に、台の上に載って背丈を合わせてバランスを合わせることを言います。

この言葉の由来は、「戦場に架ける橋」に出演していた早川雪洲が身長172 cmで、欧米の俳優よりも低かったため、台に載って撮影したことにあります。

つまり、低いものを高くするには台を利用することで実現可能となるのです。

 

従って、フロアベッドが低いという点に関して不満がある場合、台などを用いて高くしてあげればよいのです。脚を付けるようなものです。

 

▪床板下の湿気が逃げやすいような台

フロアベッドのデメリットとして、床板と床で囲まれた空間がとても狭いため、すのこの隙間から蒸散してきた湿気の密度が高くなり、カビの原因となることが挙げられます。

そのため、フロアベッドと床が接している面に台となるようなものを挟んで、少し隙間をあけてあげることで湿気が寝室の空間に逃げていきます。

こうなれば、フロアベッドの床板と床の間に湿気に籠もることがなく、カビが生えるリスクが極めて低減されることになります。

 

また、台でフロアベッドを高くして隙間を設けることで、冬の冷たいフローリングによって湿気が凝縮される結露も防ぐことができます。

 

実際にどのようなものを間に挟めばよいかが問題となります。その素材として、木材、レンガ、ブロックなどが候補に挙げられます。

これには、フロアベッドの底面の構造がどうなっているかが重要になります。これによって、挟むもののサイズが決定されることになり、素材も定まってきます。

入手先は、ホームセンターが容易であると考えられます。手軽なものとしては、床板にも採用されているすのこを敷くことです。

 

▪底上げしたフロアベッドの落下対策

底上げすることで、フロアベッドの高さが上がってしまいます。そのため、ベッドから落下した際に大怪我をせずに済むというフロアベッドのメリットが損なわれてしまいます。

従って、落下してフローリングに当たるときの衝撃を和らげる必要あります。すなわち、弾力性のあるジョイントマットやコルクマットを敷くという方法があります。

これならば、ベッドから降りる際、冬の冷たいフローリングに直接、足の裏などが触れることがないので、心臓にもやさしいと言えます。

 

▪まとめ

以上より、フロアベッドで懸念されている床板下の湿気対策として、ベッドと床の間に物を挟んで、フロアベッドを高くする方法が考えられます。これにより、湿気が新たに設けられた隙間から寝室に逃げていき、床板下に籠もることがなくなります。その結果、カビが発生することもなくなります。

底上げに用いられるものとしては、すのこや棒のような木材、レンガ、ブロックなどがありますが、フロアベッドの構造を確認する必要があります。

それでは、フロアベッドを適度に高くして、健康的な睡眠を享受してください。


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