JISやSGで連結ベッドは規定されていますか?
■JISやSGで連結ベッドは規定されていますか?■
■疑問確認■
工業規格であるJISやSGで規定されている連結ベッドはありますか、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。連結ベッドのフレームはJISやSGで規定されているものはあまりありませんが、マットレスは比較的規定されているものが多いようです。
■連結ベッドというもの■
最近、人気となっているベッドに連結ベッドと呼ばれるものがあります。これは、その名前から分かるように、2台のベッドが連結されたものです。
そのため、通常のベッドと比べて格段に幅が広くなっています。従って、小さい子どものいる家庭で全員そろって寝ることができるのです。
これが、連結ベッドの一番のセールスポイントなのです。特段、ファミリーで使うことをコンセプトに開発された製品です。
■小さい子どもが使う際の安全性■
子どもの死亡事故の原因として、不慮の事故が上位に位置しています。
特に、歩き始めたばかりの赤ちゃんや幼児は、頭が重いので、ソファやベッドから転落する事故が多発しています。
必ずしも死に至るわけではありませんが、重症として医療機関に搬送されることも少なくありません。
そこで、家族で使うことを前提としている連結ベッドは、落下してもよいように高さを低めに設定されています。それ故、フローリングのような堅い床に頭などを打ち付けても、さほど大怪我にはならないのです。
それとともに、気になるのは、連結ベッドはベッドを並べたものであるので、何かの拍子に片方のベッドがずれてしまうのではいか、ということです。
子どもが広くなったベッドの上で走り回ったり、暴れたりすることが充分に考えられます。
しかしながら、連結ベッドは、安全性を追求した製品です。きちんと金具を用いて固定してあるのです。
とはいうものの、何かしらの判断基準があると選択する際に役立つものです。
■JIS規格とは■
製品を製造する際に、銘々が勝手に寸法や強度などの仕様を決めて造ってしまうと、安全性や品質という面で問題が生じる可能性があります。
これを解消するために、国が定めた国家規格がJIS規格(日本工業規格)と呼ばれるものです。
昭和24年6月に制定された工業標準化法によって規定されており、主務大臣の所定の手続きを経て日本工業標準調査会(JISC)による調査審議を介して、任意の製品に関するJIS規格が定められます。
製品の規格、強度試験の方法などが厳密に決められていて、この基準をクリアしたものにはJISマークが付与されています。
これに判断基準にして、安全性や品質の優れた製品を選ぶことができます。
■JIS規格で規定される連結ベッド■
気になるのが、連結ベッドを規定するJIS規格が存在するかです。残念ながら、連結ベッドそのものを規定するJIS規格はありません。
しかしながら、住宅用普通ベッドを規定するS1102というJIS規格が定められています。この中に書かれている住宅用普通ベッドの定義に着目すると、それは、マットレスとそれを支える支持体から構成されているもの、となります。
ということは、住宅用普通ベッドを2台並べて金具で留めた連結ベッドも、広義的には住宅用普通ベッドに分類されることになります。
S1102というJIS規格には、フレームの規格や強度試験のみならず、マットレスの規格や強度試験が明記されています。
従って、JISマークの付けられているベッドフレームやマットレスは、安全性や品質が極めて高いと言えます。
残念なことに、JISマークのある連結ベッドのフレームはあまり存在していません。
■JIS規格で規定される付属のマットレス■
連結ベッドには、マットレスが標準で付随している製品があります。これならば、わざわざフレームにあうマットレスを探し出す手間が省けます。
ところで、多くの連結ベッドのフレームにはJISマークが付いている製品は、あまり販売されていません。しかし、付随するマットレスにはJIS規格に則って製造されているものがあります。
これならば、マットレスを信頼して使うことができます。
■SG規格とは■
工業規格には、SG規格、または、SG基準というものがあります。Safe Goodsの頭文字を取っての命名です。
これは、昭和48年6月に制定された消費生活用製品安全法によって、一般財団法人製品安全協会が定めた安全基準を満たす製品に対して、SGマークの付与が認められます。
従って、SGマークの付いている製品は安全に用いることができます。
更に、SGマークの付いている製品が原因で人身事故が起きた際には、賠償が行われます。
■SG規格で規定される連結ベッド■
SGマークのついている連結ベッドは製造されていません。そもそも、上位概念である住宅用普通ベッドで、SGマークの付いているものが現状、存在していません。
そのため、連結ベッドの安全性を判断するのに、SGマークを頼ることができません。
■JISやSGのマークのないベッドの信頼性■
安全や品質の拠り所となるJISマークやSGマークの付いていない連結ベッドにおいて、どのようにして安全や品質を見極めればいいのかが重要となります。
その判断基準となるものに、メーカーが第三者機関に依頼した評価試験の結果があります。これならば、公平な立場で評価されているので、信頼することが可能です。
■まとめ■
以上より、住宅用普通ベッドに属する連結ベッドは、S1102というJIS規格で規定されます。しかしながら、フレームでJISマークの付いたものはあまり製造されていませんが、セットで売られているマットレスにはJISマークが付いているものがあります。
他方、別の規格であるSG基準においては、SGマークの付いている連結ベッドは存在していません。
そこで、JISマークやSGマークのない連結ベッドの安全性や品質を確かめる方法として、第三者機関が行った評価試験の結果が参考になります。
それでは、JIS規格やSG規格で安全と品質を約束された連結ベッドやマットレスを用いて、安心が裏付けられた眠りを堪能してみてください。
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