床板の強度はフロアベッドではどうなっているの?

■床板の強度はフロアベッドではどうなっているの?■

▪疑問確認▪

フロアベッドは超低床となっているようだけれども、床板が割れたりすることはないの、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。

 

▪ベッドの床板破損による事故

経済産業省が2009年7月10日に発表したことによれば、1月7日に二段ベッドの上の床板が破損して茨城県の50代の利用者が落下して、背骨を圧迫骨折する事故が起こりました。

ところで、上記の該当二段ベッドについて調べたところ、床板は90 kgの荷重まで耐え得るという仕様である旨が書かれていました。二段ベッドの上を使う利用者が90 kgも体重があるとは一概には断定できないため、耐荷重の問題ではなく、床板に何かしらの不具合のあった可能性があったと考えられます。

それは、製造ロットとしての不具合か、使用方法が適切でなかったかまでは分かりません。

 

従って、強度に問題のある床板を持つベッドは、床板の割れや抜けによって大怪我になる可能性が潜んでいることが分かります。そのため、丈夫な床板は、安全な眠りにとって欠くことのできない要素となります。

 

▪フロアベッドという製品

最近人気となっているベッドとして、フロアベッドが挙げられます。これは、非常に低い造りのベッドとなっています。

何故、このように低床構造になっているのかと言えば、狭い部屋にフロアベッドを置いても圧迫感がないからです。つまり、天井までの空間が最大限に保たれるベッドであるため、開放感のある印象となります。

それ故、フロアベッドは、一般的に狭くなっている日本の住宅にとって合目的なものとなっていて、多くの人達に受け入れられているのです。

 

 

▪ JIS規格の規定するベッドの床板

JIS規格は、日本工業規格(JIS)という国家規格で、とても厳密なものとなっています。昭和24年6月制定の工業標準化法によって定められ、製品の品質や安全性を規定します。

フロアベッドというカテゴリーはJIS規格にはありません。しかし、住宅用普通ベッドとして、S1102というJIS規格があり、これにフロアベッドも含まれます。

まず、住宅用普通ベッドの定義として、S1102ではマットレスとそれを支える構造体となっています。フロアベッドは、この定義を満たしていますので、住宅用普通ベッドとして種々の規格に規定されることになります。

その規定の中には、床板に関する項目があります。その内容としては、床板の強度は、材料の割れ、折れなど実用上支障のあるような欠点が生じないとなっています。

そして、床板の強度試験としては、床板の両端20 mmを支持した状態で、300 mm x 500 mmの加圧板を500 mm辺をベッド長さ方向に床板中央部に当てて2,000 Nまで加圧し、1分間加圧したまま保持する。加圧するとき、荷重が均一にかかるように配慮する。加圧を除去した後に、材料の割れ、亀裂などの有無を調べる、ことが規定されています。

1 kg重 = 9.8 Nから換算して、2,000 Nは、204.0 kgとなりますので、かなりの加圧力になります。

 

▪フロアベッドの床板の実態と強度

住宅用普通ベッドの範疇に入るフロアベッドですが、床板の構造は少し特徴があるように思われます。

まず、寝汗の湿気が蒸散するように、床板がすのこ状になっています。S1102というJIS規格における床板の強度試験の図は、床板が一枚板のように描かれているため、少し形態が異なります。

また、フロアベッドの超低床という構造を実現するために、すのこの床板を支える梁が、フロアベッドを置いている床によって支えられている仕様のものがあります。ないしは、すのこの板自体が床に載っている仕様のものもあります。このような構造であれば、かなりの重量でも耐えることが可能となります。

従って、フロアベッドの床板は、住宅用普通ベッドの中でも最強の強度の床板を備えていることになります。但し、すのこ状になっているため、梁の上に載せられた長い板であることを考慮すると、マットレスの上で跳ねたりすると割れや折れが生じる可能はあります。

 

それから、フロアベッドの床板の下の空間はとても狭いものとなっています。そのため、湿気が、床板のすのこの隙間から蒸散しても、その狭い空間に滞ることが想定されます。この状態にしておくと、床板を構成する木材が腐ってしまう可能性があり、折れや割れの原因となります。そして、カビが発生することも考えられます。

このような湿気による弊害を防ぐには、マットレスをこまめに上げて、床板の下にも風を当ててあげることで湿気を飛ばすことが重要となります。

 

▪安全面で優れたフロアベッド

床板が割れにくいだけではなく、低い構造であるため、ベッドの上からの落下や転落に伴う怪我のリスクが低くなっています。

また、仮に床板が割れても、下までの距離がほとんどないため、二段ベッドの上段に比べれば、怪我の可能性はあまりないと考えられます。

そのため、フロアベッドがとても安全なベッドであると言えます。

 

▪まとめ

以上より、ベッドの床板の割れや折れによる事故が起こっています。しかし、フロアベッドは床板を支える梁が、ベッドを置いている床と接しています。そのため、強度が増していることになり、割れや折れが起こるリスクは低減されており、安全と言えます。

また、万が一、床板が割れても、落下による怪我は軽症であると考えられます。

それでは、床板が丈夫であるフロアベッドを寝室において、開放感と安全性に裏打ちされた眠りを楽しんでください。


おすすめのベッドはこちらのショップで購入できます。

スポンサーリンク

フロアベッド通販


 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です