畳にフロアベッドを置きたいです

■畳にフロアベッドを置きたいです■

▪お悩み確認▪

畳の部屋にフロアベッドを敷いて寝たいです、というお悩みを持った方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。

 

▪日本の住宅にはやはり畳の部屋

日本の住宅では長らく畳の敷かれている和室が必ず存在していました。しかし、最近は、西洋様式の生活が日本に浸透してきました。

つまり、床材として、畳の代わりにフローリングが主流となっています。そして、畳のある部屋が1つもないということが珍しくはなくなりました。

フローリングが普及した理由として、椅子やテーブルのような西洋家具が使われるようになったことが挙げられます。そればかりでなく、ベッドが使われるようになったこともあります。

とはいうものの、西洋的なライフスタイルで暮らしていても、お寺や茶室など、日本的な

建築を訪れるととても落ち着くものです。そして、畳の上に座るのも心が安らぎます。

従って、家の中に畳の部屋が日常的にあると、とても心が落ち着きます。ましては、畳の

ある部屋で寝ることができれば、リラックスして睡眠をとることができます。

 

▪フロアベッドというもの

土地の限られた日本の住宅は延べ床面積が狭くなっています。それに伴い、寝室も狭くなっています。そのため、通常のベッドを置くと圧迫感が感じられて、そのストレスで安眠できるとは限りません。

この問題を解決するために開発されたものが、フロアベッドです。その名から推察されるように、床とベッドが密な関係になっています。つまり、とても低いベッドとなっていて、脚は付いていません。

天井までの距離があるだけでなく、ベッドの容積も小さくなっているので、狭い寝室であっても広く感じられるのです。このため、圧迫感から解放されて安眠を享受できます。

 

▪高齢者のベッドからの落下事故

通常のベッドは、床から高さがあるため、高齢者や赤ちゃんが落下して怪我をすることがしばしばあります。

そのため、このような落下事故を防ぐために、高さのないフロアベッドを用いるという方法もあります。これならば、落下しても大怪我に至ることはほとんどありません。

更に、安全を期して、床材がフローリングではなく畳であれば、衝撃が吸収されるので安全性が増します。

 

▪畳の上に置くフロアベッド

特に高齢者は畳のある部屋で寝たいと思っていると考えられます。歳が上になればなるほど、その傾向は高いと言えます。

そこで、畳の上にフロアベッドを置くということが提案されます。脚があるベッドのように重みが脚に集中して畳が凹むこともありません。

超低床ベッドであるために部屋が開放的になるだけでなく、日本の伝統的な床材である畳に囲まれているので、とてもリラックスすることが期待されます。

その結果、安眠を得ることができます。概して、高齢者は眠りが浅いと言われていますが、これならば、深い眠りを獲得することと考えられます。

 

▪畳のカビの防止

ヒトが一晩にかく汗は200 mLほどで、これによってもたらされた湿気によってベッドにカビが生えるという事態がよく起きています。

これを防ぐためにフロアベッドの床板は、すのこ状になっていて、その隙間から湿気が蒸散していきます。これにより、寝具の蒸れを緩和しますが、フロアベッドは高さがないので、床板の下の空間が狭くなっています。

そのため、湿気が高密度でその狭小空間に籠もってしまいます。フローリングならば、床が湿気を吸うことはありませんが、畳の場合、その湿気を吸収します。

従って、そのままにしておくとカビが生えてしまうことにもなりかねません。

これを防ぐには、時々、ベッドに敷いてあるマットレスを上げて、床板の下に風を当てることで湿気を飛ばすことが必要になります。

それから、床板の下に乾燥剤を入れておくのも有効な対策と言えます。

 

▪フローリングと琉球畳の併用

畳のカビの発生を避けるために、フローリングの上にフロアベッドを置いてその周りに

琉球畳を敷き詰めるという方法もあります。

琉球畳は、縁のない半畳のもので、自由に敷き詰めることができます。従って、フロアベッドの部分だけを残して、琉球畳を敷くことが可能なのです。

また、メンテナンスの楽な、畳仕様のジョイントマットを使用するということも考えられます。これならば、畳の部屋にフロアベッドを置いているのと同等な効果が得られます。その上、カビが生えにくいなど、メンテナンスの面で楽であると言えます。

 

▪まとめ

以上より、畳のある部屋にフロアベッドを置くと、とりわけ日本人はとてもリラックスできて、心地よい睡眠をとることができます。更に、フロアベッドは高さがないため、部屋が広く感じられるので、ストレスを感じません。

ただし、睡眠時には汗をかくので、こまめにマットレスを上げて床板下に風を当てて、畳やベッドにカビが生えないようにすることが大事となります。

それでは、畳の部屋にフロアベッドを置いて、安らぎの眠りをお楽しみください。


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