赤ちゃんが寝ても安全な大人用のベッドはないかしら
■赤ちゃんが寝ても安全な大人用のベッドはないかしら■
▪お悩み確認▪
ベビーベッドと違って大人が寝るベッドは高さがあって囲いがないので、赤ちゃんがベッドに載った際に床に落下しないか心配です、という疑問を持つ方がいらっしゃるようですので、それに答えたいと思います。
▪乳幼児の死亡原因には
赤ちゃんや幼児に死亡原因としては、不慮の事故が多くなっています。
これは、厚生労働省の大臣官房統計情報部人口動態・保健社会統計課が発表した「平成25 年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」というデータでも実証されています。
このデータによれば、不慮の事故は、0歳児の死亡原因として4位、1-4歳児の死亡原因として2位、5-9歳児の死亡原因として1位となっています。
それ故、事故のないように周囲にいる人達が注意することはもちろんのこと、事故が起こらないようにリスク管理をすることも重要であると考えられます。
後悔のないように励行したいものです。
▪ベッドやソファからの落下事故の実例
消費者庁から配信される子ども安全メール「赤ちゃんを大人用ベッドに1人で寝かせないで!」(Vol.148 2013年8月8日)には、赤ちゃんにおける大人用ベッドの危険性が喚起されています。
ここから床に転落した場合、頭蓋内損傷などの大怪我をすることがあります。寝返りとしていないからと油断して、一瞬でも目を離すと転落や落下を起こしている可能性があります。そのため、赤ちゃんを大人用の通常ベッドに1人で寝かせることは止めなければいけません。
生後5ヶ月を過ぎると赤ちゃんは寝返りができるようになります。それ故、それまでできなかったのに突然寝返りするようになりますので、留意が必要になります。
実際、消費者庁が収集した情報によれば、平成22年12月から平成25年6月までに6歳以下の子どもがベッドから落下した事故は266件起こっていることが分かっています。
しかも、そのうちのほとんどの事例は2歳未満の乳幼児でした。そして、14件が骨折や頭蓋内損傷という怪我を負っているのです。
従って、赤ちゃんを大人用ベッドで寝かせることがいかに危険をはらんでいるかが理解されます。同様に、ソファに寝かせることも危険であると言えます。
▪高さがないフロアベッドという大人用ベッド
ベッドには実に多くの仕様がありますが、赤ちゃんを大人用ベッドに寝かせたい人には朗報があります。それだけではなく、広いスペースで一緒に添い寝もできる可能性があるのです。
ベッドの高さが非常に抑えられたフロアベッドというものがあるのです。名は体を表すと言いますが、床と一体化したような構造をしています。
そのため、マットレスの上面が腰掛けるのに適した通常のベッドとは違って、寝室で占める空間領域が小さくなっています。従って、寝室が開放的な雰囲気になるのです。
こうなると、圧迫感や窮屈感から解放されることになるので、とてもリラックスすることができるのです。
これが、大人用のベッドであるフロアベッドというものなのです。
▪フロアベッドによる赤ちゃんの危険性回避
高さがないというフロアベッドの特徴により、落下や転落による怪我のリスクは低減されることになります。それ故、赤ちゃんや幼児が、フロアベッドから落ちても大事には至ることがないのです。
従って、大人用ベッドでありながら、フロアベッドは赤ちゃんを寝かしつけることができる希有なものとなっています。
フロアベッドの魅力は高さだけではありません。実に多くのサイズが用意されていて、ワイドサイズであれば、200-280 cmの幅があるものが製造されています。
そのため、親子で一緒に寝ても、互いに干渉することがなくなり、寝ている間に起こる接触による事故を回避することができます。
このように、フロアベッドは、安心して子どもを寝かすことができるのです。
▪万が一、落下してしまったときの症状や対応
フロアベッドを導入する前には、赤ちゃんの事故があるかもしれません。そのような非常事態に備えて、前々から準備しておくといざという場合に慌てずに済みます。
床に頭を強く打ち付けた際、意識がなかったり、嘔吐をしたりした場合は、救急車で病院に至急搬送してもらいます。また、意識があっても顔色がよくない場合は小児科や脳外科に診てもらいます。
それから、骨折や脱臼が腕や足にあるような場合は添え木をして整形外科に連れて行きます。
いずれにしても、医療機関の連絡先や休診日などを確認しておくことが大切です。ベッドからの落下事故以外にも、役に立つことがあるかもしれません。
▪まとめ
以上より、高さのあるベッドでは赤ちゃんの落下の可能性があります。しかし、高さのないフロアベッドであれば、その危険性がほとんどありません。
それだけにとどまらず、フロアベッドには幅広のサイズがあるので、家族一緒に寝ることもできます。
それでは、落下や転落のリスクのないフロアベッドの上で、家族みんなで眠りを享受してください。
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