集合住宅の床の騒音が気になっています

お悩み確認

 集合住宅の床の騒音が階下に迷惑になっているのでどうにかして抑えられないかとお考えの方がいらっしゃるようですので、その悩みを解消したいと思います。また、逆に、階下からの騒音が気になっている方がいらっしゃるようですので、その悩みも併せて解消したいと思います。

 集合住宅というものは、文字通り、人々が集合して生活を営んでいますので、価値観も違いなどもあり、さまざまな問題が生じるものです。その最たるものが騒音でしょう。

騒音に関わるレギュレーション

 騒音を取り締まる法律として、騒音などの公害が問題になっていた頃の昭和43年に施行された騒音規制法がありますが、「工場及び事業場における事業活動並びに建設工事に伴って発生する相当範囲にわたる騒音について必要な規制を行うとともに、自動車騒音に係る許容限度を定めること等により、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする。」とありますように、工場騒音や自動車騒音を対象としていて、生活騒音は対象外となっています。
 その他の法規でも生活騒音を取り締まるものはなく、これには、日本の狭小な国土では、密集して生活することはやむを得ないので、ある程度の騒音は仕方がないという背景があるようです。

フローリングの騒音

 床がフローリングの場合、階下まで騒音が伝わります。
 実際の裁判の判例をみてみると、平成8年7月30日の東京地裁の判決では、マンションで上階の住民が絨毯からフローリングにリフォームしたところ、階下の住民が騒音被害と生活妨害を受けたとして、慰謝料の支払い及び復旧工事を求めた提訴に対して、復旧工事は認められませんでしたが、慰謝料として150万円の支払いが命じられました。
 また、平成19年10月3日の東京地裁の判決では、マンションで上階に住む幼児の騒音が階下の住民の精神的苦痛になったとして、幼児の父親に損害賠償が命じられました。
 このように、床の騒音は、思っている以上に階下の住民にとって苦痛となっているようです。

床衝撃音とは

 床が振動することで生じて階下に伝わる床衝撃音には、重量床衝撃音と軽量床衝撃音があります。
 重量床衝撃音とは、人が跳びはねたり、重い物が落ちたりした際に、ドスンとか、ガタンと響く重くて鈍い音のことです。床の材質が固くて重い方が重量床衝撃音の遮音効果が高くなり、マンションの場合、床下地となるコンクリートスラブが厚くなると遮音効果が高くなります。

 軽量床衝撃音とは、食器やおもちゃのような軽量の物が落ちた際に、軽くて硬い音のことです。床の構造が直床よりも二重床の方が、また、仕上げ材はフローリングよりも吸音性のあるカーペットの方が、軽量床衝撃音の遮音効果が高くなります。
 直床は、床スラブの上に直接、仕上げ材が施工してあるもので、他方、二重床は、床スラブに支柱を立てて合板などを載せて仕上げ材が施工してあるもので、空間が設けられています。ついでながら、二重床は、この空間に配管や配線を通すので、メンテナンスや後々にリフォームするときに支障がでません。
 直床は、配管や配線のあるところを上げたり、スラブに溝を入れたりしていますので、リフォームで水回りを変更するときに支障がでます。

 遮音等級値として、L値があり、数値が小さいほど、遮音性能が高いことを意味します。重量床衝撃音においては、LH値で、軽量床衝撃音においては、LL値で表されます。集合住宅では、特級としてはLL-40、LH-45、1級としてはLL-45、LH-50、2級としてはLL-50、LH-55、3級としてはLL-55、LH-60と区分されます。
 特級は特別の区分となり、遮音性能上特に優れています。また、1級は標準の区分となり、遮音性能上望ましいです。そして、2級は許容の区分となり、遮音性能上ほぼ満足されるものです。最後に、3級は最低値の区分となり、遮音性能上は最低限度となります。1級以上を満たす製品が現在、主流になっています。

コルクマットの特性と防音

 コルクマットは、コルクとエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)から構成されます。スベリンとリグニンという高分子の多孔質構造を有するコルクは、遮音性とクッション性に優れています。同様に、エチレンと酢酸ビニルの共重合した高分子であるEVAも遮音性とクッション性に優れています。
 ですので、軽量床衝撃音に関しては、コルクマットは遮音作用を発揮すると考えられます。一方、重量床衝撃音に関しては、カーペットと比較すれば格段に、周波数の低い鈍い音をその厚みで遮音すると思われますが、あまりにも大きな重量床衝撃音は完全に遮音するのは難しいかもしれません。

上階にも及ぶ騒音

 集合住宅の床の騒音は、階下の住民が出す音によって上階の住民が被害を受けるという逆の事例もあるのです。
 実際の裁判の判例をみてみると、平成26年3月25日の東京地裁の判決では、マンションの上階の住民が、階下の住民の歌う歌がうるさくて健康を害して転居し、転売利益の喪失分、転居費用、治療費や慰謝料等の支払いなどを提訴して、年に数回は深夜に歌っていた分の損害賠償を命じられました。
 更に、独立行政法人国民生活センターには、階下の住民の出す騒音に関する相談が多数寄せられています。

 二重天井の施工を階下の天井にすることができませんので、遮音性のあるコルクマットを敷いてみるのがよいかもしれません。

まとめ

 以上より、コルクマットを敷くことで階下への軽量床衝撃音は遮音されます。クッション性を有しているため、重量床衝撃音は音の大きさに依存して遮音すると考えられます。
 逆に、階下からの騒音は、遮音性のあるコルクマットが有効と思われます。


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